その他の障害基礎年金の支給要件

一般的な障害基礎年金は初診日要件、障害認定日要件、保険料納付要件が揃っている場合に支給されますが、初診日要件、保険料納付要件は満たしているが障害認定日要件を満たしていない、つまり障害等級に該当しない人でも、障害の程度が悪くなった場合一定の要件を満たすと障害基礎年金を請求できます。(事後重症による障害基礎年金)または、さらに別の傷病で障害が残った結果、前の障害と新たな障害とを併合して障害等級に該当する場合も、一定の要件を満たす場合に障害基礎年金を請求することができます。(基準傷病に基づく障害による障害基礎年金)一般的な障害基礎年金のページで紹介しました20歳前に初診日がある場合の障害基礎年金(20歳前傷病による障害基礎年金)も詳しく紹介します。

事後重症による障害基礎年金の支給要件

事後重症

障害認定日において、初診日要件、保険料納付要件は満たしているが障害等級が2級より軽い障害だったが、その後状態が悪化して1級または級に該当した場合も、障害基礎年金の支給を請求できます。

ただし、その請求は、65歳に達する日の前日(誕生日の前々日)までにしなければなりません。この障害基礎年金と同一の事由で3級の障害厚生年金または障害共済年金の受給権者だった人が、1級または2級に年金額の改定が行われた場合は、障害基礎年金の請求があったものとみなされます。

基準傷病に基づく障害による障害基礎年金の支給要件

基準傷病

すでに障害(障害等級1級、2級には該当しない障害)のある人が、基準となる傷病による障害(基準障害といい、障害等級1級、2級には該当しない障害)が残り、既存の障害と基準障害とを併合した場合、基準傷病の障害認定日から65歳に達する日の前日(誕生日の前々日)までに、障害等級に該当すれば障害基礎年金が支給されます。

この基準傷病に基づく障害による障害基礎年金の請求は、事後重症による障害基礎年金の請求とは違い、65歳以降でも行えます。

基準傷病以外の傷病が2以上ある場合は、基準傷病の初診日が基準傷病以外のすべての傷病の初診日以降にあることが必要です。また、初診日要件、保険料納付要件は基準傷病の初診日で判定されます。

20歳前傷病による障害基礎年金の支給要件

20歳前の障害基礎年金

初診日が20歳未満の人は、障害認定日以降に20歳になったときは20歳になった日から、障害認定日が20歳になった日より後であれば、障害認定日から障害基礎年金が支給されます。

もちろん、一般の障害基礎年金のような初診日要件、保険料納付要件は必要としません。障害等級が1級、2級であれば、障害基礎年金の支給要件を満たします。

図の一番下は、20歳前傷病による障害基礎年金と事後重症による障害基礎年金が合体した形です。事後重症による障害基礎年金の請求は65歳に達する日の前日までに請求をしなければなりませんから、この場合も同様の期日までに請求をしなければなりません。

経過措置による障害基礎年金の支給要件

経過措置

平成6年の法改正前は障害の程度が障害等級に該当しなくなり、3年以内に再び障害等級に該当しなければ失権していました。法改正後、障害等級に該当しなくなって3年が経過しても65歳になるまでは、障害基礎年金を支給することになりました。

そこで、平成6年11月8日以前に障害基礎年金、障害厚生年金、障害共済年金、旧国民年金の障害年金、旧厚生年金の障害年金の受給権を有したことがあり、平成6年11月8日以前に失権した人に救済措置がとられました。

図の上は、平成6年11月9日時点で障害等級に該当していた人で、平成6年11月9日から65歳になる日の前日までの間に障害基礎年金を請求できることを表しています。下の図は、平成6年11月9日時点で障害等級に該当していなかった人で、平成6年11月9日から65歳になる日の前日までの間に障害等級に該当すれば、障害基礎年金を請求できることを表しています。

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